...
分類 | 薬物 | 作用点と副作用 | |
Alkylating agents | cyclophosphamide | DNAとcross-link(interstrand linking)することにより、細胞増殖を阻害する。cisplatinは、interstrandとintrastrand linkを引き起こす。cisplatinの特徴は、固形癌に有効なことである。重篤な腎障害作用がある。cyclophosphamidはを出血性膀胱炎、busulfanは肺線維症、cisplatinは腎障害などの副作用。 | |
Antimetabolites(代謝拮抗薬) | methotrexate | 腫瘍細胞のDNA前駆体(部品)の合成を阻害することにより抗腫瘍作用を持つ。G0期には作用せず、S期に作用するので、抗腫瘍効果を上げるためには、長時間存在させる必要がある(時間依存性)。methotrexateは口腔粘膜潰瘍と間質性肺炎、mercaptopurineは肝障害などの副作用。 | |
Antibiotics(抗生物質) | bleomycin | いずれも放線菌から得られたものである。DNAに結合したり、DNA構造に入り込んだり、DNAを切断することにより、DNAの複製やRNA合成を阻害し、抗腫瘍効果を発揮する。 | |
Plant alkaloids(植物アルカロイド) | vincristine | ビンカアルカロイドは、tubulinと特異的に結合することにより、分裂細胞の紡錘糸(spindle fibers)の形成を阻害することにより作用を発揮する。M期特異的であり、時間依存性である。 | |
Molecular target | 低分子 | 1.imatinib 2.gefitinib, erlotinib 3.sorafenib 4.sunitinib | 1.Bcr-Ablチロシンキナーゼを阻害する。慢性骨髄性白血病。 2.EGF受容体のチロシンキナーゼを阻害する。非小細胞肺癌。副作用:間質性肺炎、皮膚障害。 3.血管新生や細胞増殖に関与する多くの蛋白キナーゼを阻害する。腎細胞癌。副作用:手足症候群。 4.VEGRFキナーゼ、PDGFRキナーゼを阻害。腎細胞癌、消化管間質腫瘍。 |
モノクローナル抗体 (mAb) | 1.trastuzumab 2.rituximab 3.gemtuzumab-ozogamicin 4.bevacizumab 5.cetuximab 6.nivolumab pembrolizumab | 1.HER2に特異的に結合するmAb。乳癌。副作用は心臓毒性。 2.CD20抗原に特異的に結合するmAb。B細胞性非ホジキンリンパ腫。 3. 抗CD33mAbと抗腫瘍性抗生物質を結合したもの。CD33陽性の急性骨髄性白血病。 4. VEGFを阻害。結腸癌、直腸癌。 5. EGFRを阻害。結腸癌、直腸癌。 6.T細胞にはPD-1分子(免疫チェックポイント分子)が存在し、癌細胞のPD-L1やPD-L2と結合するとT細胞の免疫活性が抑制される。nivolumabはPD-Lと結合することによりT細胞の免疫活性抑制を解除する。免疫チェックポイント阻害療法と呼ばれている。悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌。pembrolizumabはPD-L1高発現(TPS 50%以上)の転移性非小細胞肺癌に用いる。 | |
Hormones(ホルモン) | 1.prednisolone | 1.白血病の治療に用いられる。 | |
Others(その他) | L-asparaginase | |
...