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精神依存:薬物を摂取したいという強い欲求であり、止めることができない状態をいう。

身体依存:薬物を中断したときに引き起こされる精神的および身体的な症状で、退薬症候群という。すべての依存性薬物は精神依存を生じるが、 身体依存を示すのはそのうちの一部である。

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ショウジョウバエがアルコール耐性を獲得することはよく知られている。耐性の獲得には、ctopamineが必要であることが報告されている。p-element挿入法で、エタノール耐性獲得に必要なhangover遺伝子を見出した。hangover遺伝子は、U1-like zinc-fingerドメインを持ち、RNA結合活性を持つ。hangover欠損ハエは、エタノール耐性を獲得せず、また酸化ストレスにも弱く、両者にcross-toleranceのあるとこが分かった。hangoverによるストレス経路は、octopamineとは別経路で、耐性獲得に関与していることを明らかにした。(H.Scholz et al, Nature, 436, 845, 2005、論文をみる
ロンドンのKing's Collegeらのグループは、酒飲者(約2万2千人)と非飲酒者(約4千700人)について多くの遺伝子のSNPを調べて、酒好きの遺伝子がautism susceptibility candidate 2(AUTS2)遺伝子と関連していることを見出した。AUTS2が人の前頭前野に特異的に発現しており、自発的に飲酒するマウスの脳にも多く発現していた。また、ショウジョウバエの類似遺伝子の発現を抑制するとアルコールへの感受性が低下した。これらの発見は、酒飲み行動を分子レベルで理解するのに役立つ可能性がある。(G.Schumann et al, PNAS, 108, 7119, 2011、論文をみる)

厚労省医薬・生活衛生局は2017年3月21日、催眠鎮静剤、抗不安薬、抗てんかん薬で使用されるベンゾジアゼピン受容体作動薬などの医療用医薬品について、承認用量の範囲内でも漫然とした継続投与により依存性が生じることがあるとして、医療現場に注意喚起するため44成分の添付文書を改訂するよう、日本製薬団体連合会に通知で指示した。ゾルピデム(マイスリー®)も44成分に含まれています。ゾルピデムは睡眠薬として最も良く処方され、「非ベンゾジアゼピン系」とよばれていますが、依存性はベンゾジアゼピン系」と同じです。「ベンゾジアゼピンから離脱させることは、ヘロインから離脱させるよりも困難である。」という研究者もいます(記事をみる)。また、ベンゾジアゼピン系薬物が認知症リスクを増加させるという報告もあります。(ミクスonline、 2017/03/22 03:52、記事をみる


関連サイトの紹介

1、National Geographic  覚せい剤の乱用文化は日本起源だった
2、薬物・アルコール依存症リハビリセンター どんな種類の薬物があるの?

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