心電図記録が必須であるが、通常の心電図では捉えられないことが多く、ホルター心電図や携帯心電計などのツールが必要となる。
不整脈に特異的な症状はないが、突然始まり突然終わる動悸症状は発作性上室頻拍が、また脈の結滞を訴える場合は期外収縮が疑われる。
基礎心疾患を伴っていることも多く、心拡大や心雑音を認めた場合は心臓超音波検査が必要である。


治 療
目標は不整脈自体の消失ではなく、生命予後、QOLの改善である。
期外収縮は日常頻繁にみられる不整脈で、健常人にも多く認められ、生命予後には影響しないため通常治療の必要はない 
発作性上室頻拍カテーテルアブレーションのよい適応である。
CHADS2スコア1点以上の症例は抗凝固療法が推奨されており、症状がなくても抗凝固薬内服が重要であることを患者に認識させる。
発作性心房細動ではおもにI群抗不整脈薬を用いた洞調律維持を、持続性心房細動ではβ遮断薬を用いた心拍数調節を行う。 
虚血性心疾患や心筋症などの基礎心疾患を有する症例ではI群抗不整脈薬は控えるべきであり、β遮断薬を中心とした投薬を行う。
洞不全症候群(SSS)は症状がなければ通常ペースメーカーの植込みは必要ない。
(清水 渉、淀川 顕司 日経メディカル 2017/1/20)