レセルピン(Reserpine)

インド蛇木から抽出された。犬や猿に与えるとおとなしくなることから、統合失調症の治療に用いられたが、抑うつ状態を作るので、使用されなくなってきた。最近は、降圧薬としてもほとんど用いられないが、歴史的な意義のある薬物である。

作用機序
中枢および末梢神経のノルエピネフリン(Norepinephrine 、NE)、エピネフリン(Epinephrine)、ドパミン(Dopamine 、DA)、セロトニン(5-HT)などのアミン類を放出させ、生体アミンの枯渇を引き起こす。さらに、再取り込みを阻害する。一回の投与で、数日間以上持続する。vesicular monoamine transporter-2を非可逆的に阻害する。

副作用
抑うつ作用、乳汁漏出、胃酸分泌および腸管運動の亢進があるので、消化性潰瘍には禁忌。

レセルピン(reserpine)